Twitterアカウントを削除して身軽になった話

Instagram、LINE、YouTube、TikTok、Facebook、様々なSNSがあるが、私は「SNSと言えば?」と聞かれて「Twitter」と答えるくらいには、Twitterが身近な存在だった。10年以上前に、当時プレイしていたゲームの仲間を作るために始めたTwitterだが、徐々に1日当たりの閲覧時間が伸びていき、1000ツイート以上する日もあったほどだ。

さてそんなTwitterだが、先日アカウントを削除した。以前からTwitterに対する不満や不快感があり削除を検討していたのだが、新年度を期に断捨離したという形だ。なぜ10年以上も触れてきたTwitterを削除するに至ったのか。

不快な大量のアホの存在

「読解力が皆無もしくは文章を1行も読めないのに何かに対し批判する人」「異性に対して憎悪を吐き出すだけでなく人格攻撃までする人」「陰謀論を振りかざして正常な人を攻撃する人」「薄っぺらい多様性を主張する人」など、Twitterには不快なアホが多く生息しているだけでなく、おすすめ欄によってそれらが目に入るようになっている。

彼らにおおよそ共通するのは、自分中心の世界で生きているということだ。自分がすべて正しくて他者が間違っていると強く思い込んでいるため他者の意見を聞く気など無いし、他責思考で他者がすべて悪いという前提のもとに生きているため自省することもない。このような人に対して嫌悪感を覚えるのは一般的なことであり、アホのレッテルを貼るのは当然のことだろう。

厄介なのは、このようなアホがTwitterに大量に居ることで、アホのコミュニティが出来上がってしまっていることだ。仮に日本人の0.1%しかアホがいないとしてもその数は10万人にのぼり、そのアホが一堂に会する場がTwitterなのだ。つまりアホがアホコミュニティに属することで、アホな意見が世間でも正しいと誤認してしまうエコーチェンバー現象が起きている。アホがより救いようのないアホになり、Twitterで暴れているのだ。

そもそもおすすめ欄を見なければ良いと言われればそれまでではあるが、見なければリーチできなかった有用な情報を発見することもあるため、それらを見逃したくないという気持ちがある。そもそも大量のアホのせいでおすすめ欄が死んでいるのであって、アホさえいなければ有用な機能なのだ。

不快な収益目的アカウントの存在

Twitterには「インプレゾンビ」と呼ばれる、インプレッション数に基づく収益を得ようと必死になっている人の他に、アフィリエイトで稼ごうとする人がいる。以前とは違ってリプ欄で稼いだインプレッションが収益の対象外となったため、最近ではむしろアフィリエイトで稼ごうとする人が多くなっている印象だ。

観測した限りでは、大まかに2種類のアフィリエイト手法に分けられる。投資を勧めてブログリンクやアフィリエイトリンクに誘導する手法と、アダルト動画や漫画の一部を貼り付けて本編リンクに誘導するアダルトアフィリエイトだ。特に不快だったのはアダルトアフィリエイトで、おすすめ欄にそういったアカウントが大量に表示されるのだ。すべてミュートしていたのだが、同じ内容のアカウントが次から次へと出てきて全く意味をなさなかった。スパムと何が違うのか。しかもこの手法のアダルトアフィリエイトを勧めているYouTuberもいて、おそらく彼らの影響もあるだろう。本当に消えてほしい。

SNS上にはこうした収益目的アカウントが多く存在する。きちんと正しい発信をして健全に運用しているアカウントであれば問題ないが、スパムと変わらない運用をするに留まらず、それを広めるような発信をしている人は、自分が社会に害を与えていることを自覚していただきたい。

コンテンツに対するネガティブな話題

Twitterで同じ趣味を持つ人と繋がっていると、その趣味に関するポジティブな話題を目にすることもあれば、ネガティブな話題を目にする機会も増える。例えばゲームコンテンツや運営に対する不満、界隈の人同士の小競り合いなどだ。こういったネガティブな話題は楽しくないため目にしたくないが、おすすめ欄だけでなくリツイートで回ってくることもあるため、自衛がなかなか難しい。

これは私特有かもしれないが、ネガティブな話題が多すぎるとそのコンテンツ自体が嫌いになってしまうのだ。実際、私は数年前までポケモンのガチ対戦をしていたのだが、ガチ勢界隈はお世辞にも民度が良いとは言えず、日々ネガティブな話題で持ち切りだったことが一因となり、今ではガチ対戦を辞めてカジュアルにポケモンを楽しむだけとなった。

他にも、ネガティブではないが、(対人戦のないゲームにおける)キャラクターの強さランキングなども見たくない。対人戦のないゲームにおいてキャラクターの強さは二の次であり、好きなキャラクターを使えば良いと考えているためそういったランキングに意味があるとは思えないし、好きなキャラクターのことを悪く言われれば良い気はしないだろう。

見たくないものを目にする機会が増えすぎた

総じて、Twitterには見たくないものが多いだけでなく、それを目にする機会も多い。特にイーロン・マスク氏がTwitterに関わるようになってからその傾向が加速しているように感じる。彼の施策が実際にそうさせているのか、そう感じているだけなのかは分からないが。いずれにせよ、Twitterで不快に感じる機会が増えたというのは少なくとも私にとっては事実であり、自衛する最も簡単な方法はTwitterを削除することだ。情報収集に使えなくなるというデメリットはあるがそれ以上に、不快なものを見なくて済むこと、Twitterで時間を浪費しなくて済むこと、結果としてQoLが向上するというメリットは大きい。Twitterを削除してまだ数日だが、不快になる機会が圧倒的に減っただけでなく、スマホを気にしなくなるため集中力や作業効率が向上している実感がある。インターネット、特にSNSによってあらゆる人と接した今、必要に応じてこちらから遮断することは、心の平穏を保つためにも重要になっていると感じる。